muttenz's blog

スイス星空だより

ASASの周期を系統的にチェックしてみよう

そこで、ASASの食変光星リスト(Ngaさんのサイトからダウンロードさせて頂きました。)の中から、極大光度が13等より暗くて、赤緯が-1度より北で(赤緯がプラスとやりたかったが表の関係で)、赤経が6時台から12時台までの星を抜き出しました。全部で94星あります。

13等より暗いのを選んだのは、

この間も書きましたが、ASASの限界等級に近いので測光データの質も悪く、それを用いて得た周期もミスが多そうなことと、

比較のための重要なデータを得られるCRTS(Catalina Real-time Transient Survey)の器械だと13等より明るい星は飽和してしまう可能性があるからです。

さて、94の星一つ一つについて、

ASASのサイト(http://www.astrouw.edu.pl/asas/?page=acvs)で周期と,どんなPhase Plotが出るか見、特にその質を判断し、データも取得する。

VSX(http://www.aavso.org/vsx/index.php?view=search.top)で新しいデータ、情報、論文がないか見てみる。

CRTSのサイト(http://nunuku.cacr.caltech.edu/cgi-bin/getcssconedb_release_img.cgi)

でVSXに出ている星の位置データを入れてCRTSの測光データを見て、Period Searchもさせてみる。この時出てくる周期がASASの周期と異なっているようなら、CSVの形でその測光データをダウンロードする。(CRTSの算出する周期がおかしいこともあるのでそこは出てきたPhase Plotをみて判断する。)

ASASとCRTSの周期が異なるようならば、得られたデータをPeransoに入れて周期解析する。(その際CRTSデータはまずHJDに直し、ASASデータとCRTSデータはゼロ点が異なるので、それぞれの平均光度の差分だけCRTSデータをずらす。)得られた正しい周期でASASのデータとCRTSのデータを色分けしてPhase Plotする。

と、文章で書くと複雑そうですが、慣れればわりと機械的なものです。

94星のうち、ほぼ1割の11個の星の周期が間違っていました。

(CRTSのデータは銀緯プラスマイナス15度の範囲の星のデータはないので、赤経6時台のあたりはCRTSのデータは時々得られませんでした。)