CW Ori 続き
これは面白くなったと思って、この星の経歴を調べてみることにしました。
まず、VSXのデータで関連記事を探したら、1928年のMitteilungen der Sternwarte zu Sonneberg(ゾンネベルク天文台報告書)に星のポジション(下のリスト中で141.1928がCW Oriです。)や
ファインディングチャートが、
AN238の17ページに1927年から1929年にかけての極小観測データが出ていました。
ここで採用されている周期、4.78505dがGCVSなどに今でも採用されているわけです。
さてここにある極小のJD-2420000をペランソに入れました。(光度はどうでもよいので、まあ13等を入れておきました。)
このデータを用いてペランソに付いているEASolverというツールを使って周期の候補を出させました。
ANの記事中にある4.78505に相当するピークが4.7822と出ましたが、それよりもっとテータの値の大きいのが周期1-2日に二つあります。その一つは1.7173と僕の観測で得られたおよその値1.7日に極めて近い!
そこでもう一度周期1-2日の間だけでEASolverを動かすとこうなりました。
80年以上昔のデータから正しい周期が得られると言うのには驚きました。当時はコンピュータもなく4.78505日で一応説明が付けられるということで、この周期を採用したのでしょう。ただ、記事をよく見るとR-B(計算値-観測値)(当時はO-Cではなかったようです!)が+0.21、-0.14,-0.17とかかなり大きかったのに目をつぶったようです。1.2598ではなく1.7100のほうが確かに正しいのですが、これについてはまた明日続きを書きます。