muttenz's blog

スイス星空だより

KaiV35 続き

muttenz.hatenablog.com

これの続きです。

KaiV35の近辺の星の状況です。

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SWASPのサイトでA星、B星、KaiV35のそれぞれの座標位置で今まで得られた元期と周期で位相図を作らせました。上からA、B、KaiV35の順です。

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どの星のデータもKaiV35と同じような変動をしていることがはっきりします。

ただ、A、B、KaiV35の順に少しずつ暗い値になっています。(変動幅は逆に大きくなっているように見えます。光度のスケールが少しずつ違うので確かではありませんが。)

SWASPでは観測フレームからどのような過程を経て測光データになるのかはよく知りません。ただ、SWASPのサイトで読んだところでは、得られたフレームからカタログにある星の位置とマッチさせて測光しているとのこと。

The 'pipeline' then examines the images and matches each star with an astronomical catalogue of stars to identify them. Finally a complex photometric analysis is performed to measure the brightness of every star, the results of which are stored in the project database hosted by the University of Warwick.

ここからは僕の想像ですが、SWASPのフレームにはA、B、KaiV35の位置全部を含む星像があって、それぞれの星の位置から一定の範囲のピクセルを測光したのではないでしょうか。なのでAの位置は一番明るく、それから離れるに連れて少し暗くなる。

ちなみに、C星、D星の位置にはSWASPの測光データはありません。(A星から離れすぎているから?)

上記の星の同定を書いておきます。

KaiV35: UCAC4 595-019939

A: UCAC4 595-019932

B: UCAC4 595-019935

C: UCAC4 595-019943

D: UCAC4 595-019940