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muttenz's blog

スイス星空だより

食変光星 TU Lyn 続き

この星のNSVSデータがあります。NSVSデータはデータ数がすごく少ないこともあるのですが、あれば質は良いことが多いです。

ダウンロードしてPDMを念の為に1-10日、10-50日とやってみました。

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PDMの周期を探す範囲、1日から10日の場合、3、5、7、9日台と候補がありますが、どれもちょっと考えられない値です。ただ、9日台のはある論文にこの星の周期として記載されているのです。

Kelly & Shaw, Combined NSVS/2MASS database search for cool algols and eclipsing subdwarf B stars, 2007

http://cdsads.u-strasbg.fr/full/2007JSARA...1...13K

最後のページのTable 3にTU LynはNSVS2335765として記載されていて、周期を9.744983 d.としていて、位相図も載せています。(VSXのReference1としてあげられている論文、B.-Q. For, 2009, arXiv:0911.2006v1 [astro-ph.SR] はこのKelly & Shawを引用しています。256ページ、Table 3)

この9日台の周期でNSVSデータを使って位相図を作ると、一応見られるものができます。

f:id:muttenz:20160412045951p:plain

ただ、古い元期を使うと極小はまったく0.0から遠く離れています。(上記の論文では元期をずらしてフェーズ0.0に持ってきたのが記載されています。)それに減光が揃っていなくてなんとなく傾いた感じを受けます。

KWSのデータを使ってこの周期、元期で位相図を作ると。

f:id:muttenz:20160412050224p:plain

極小らしきものは消えてしまいますし、NSVSの極小がある当たりのフェーズに何も見えません。

PDMを使って10日から50日の範囲で周期を探してみました。

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第一候補として39日台が出ました。その位相図。

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こんどはなんと極小がフェーズ0.5のあたりにできてしまった。それと減光、増光のカーブがちょっと変。そこでKWSで得られた周期38.9444を試して見た。

f:id:muttenz:20160412051512p:plain

これだとちゃんとフェーズ0.0のところに来る!これを見ると、NSVSでは減光部分しか観測されておらず、増光部分のデータはないことがわかる。