ドイツ博物館 スペクトル関係
今年はフラウンホーファーが太陽のスペクトル中に暗線を発見公開して200年だそうで、それの特別展がちょうど始まったところでした。
Deutsches Museum: Geheimcode der Sterne
彼が作った幾つものプリズムです。当時はもちろんカラー写真はなく、暗線と背景の色は手書きだそうです。綺麗に色を出すものですね。
プリズムばかりではなく、回折格子もいろいろ工夫して作っています。上の方のものはネジを並行に並べて細い針金を巻いて作ったもの。下の方のガラス製では、ガラスの表面に金箔をはり、3mmに1000の線を引いているそうです。
恒星のスペクトルの観測となると、もう少し後になります。
1836年にミュンヘンのJohann Lamontと言う天文学者が恒星のスペクトルを眼視で観測してスペクトルのスケッチを残しています。アークトゥルスと書いてあります。
この記事は今回が世界初公開だそうです。彼は1851年に恒星のスペクトルを観測することによって星の視線速度を将来決定できるだろうと予言したそうです。
銀河のスペクトルというとハッブルの業績が浮かびますが、ここに展示されているハッブルの著書の赤方偏移についてのページの上から2番めのスペクトルの乾板が顕微鏡にセットされていて、覗くことができます。こんなに小さな乾板だったのですね。
これは1924年頃までボンで観測していたキュストナーと彼の装置です。Uの字型の装置の末端にやはり小さな乾板が見えます。
1934年-35年のヘルクレス座の新星のスペクトルが展示されていました。
スペクトルと言えばもちろんピッカリングの分類などが説明されています。
有名なピッカリングのハーレムが右上に見られます。
昨日書いたように、見学者に自分で考えてもらうという企画がここにもありました。
左側はスペクトルの分類のそれぞれの例、右側はいろいろな星のスペクトル。どの星がどの分類になるかボタンを押すと、当たりとかハズレとか出ます。二つぐらいハズレだった。。。。
こちらは太陽のスペクトル。
下が実際の太陽のスペクトルで、上はクロムの線。上は左右に計算尺のようにうごかせますが、太陽のスペクトルでクロムの線がどこにあるか移動して見つけろとのこと。一応こんな風にやってみたけど、あってたのかな?
太陽黒点のゼーマン効果の説明があって、磁力を掛けたときと取った時にスペクトルがわかれたり戻ったりするのを見せてくれる装置です。
まだまだ山ほどいろいろの展示物があるのですが、今日のところはこのへんで。