muttenz's blog

スイス星空だより

乗りかかった船 MT Gem

自分でやった観測はホンの僅かですが、乗りかかった船、MT Gemのいろんなデータを探し出して位相図に詰め込みました。

まず、AAVSOでMNICの略称の人が2016年にどうやって極小を当てたのか、第一極小を観測していました。(観測データはそれ一回のみ)ただ、途中に雲でも来たのか大きな穴が空いていますが、極小付近は観測されていてそれの極小時刻を元期にしました。(位相図の青)

さらにAPASSのデータ(赤)、そしてこれを見つけたHoffmeister自身の3つの極小観測(ピンク)。

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いろいろ試行錯誤して周期を探したのですが、最近のデータ、つまりASAS-SN、MNIC、そして私のをうまく重ねようとするとHoffmeisterの極小はフェーズ0.0のずっと左に外れます。それらを0.0の近くにしようとすると最近のデータが重ならなくなります。(Hoffmeisterの極小光度は見やすくするために便宜上17.0にしてあります。)

このことからすると周期が発見当時より少しずつ短くなっているのかもしれません。

APASSのデータは幾つかとんでもないのがあって、カーブの上に全部を載せることは不可能です。でも食外のデータがあって、それは信用できそうなのでゼロ点の基準になります。

第一極小付近の拡大図。黒、青、緑、赤と幾つものデータがうまく重なるようにするのは結構大変です。

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この変光星の第一極小での減光はかなり大きく、2.8等(13.9-16.7)位あります。