muttenz's blog

スイス星空だより

Neowise彗星 その後

前回のブログ投稿の後、13日早朝はきれいに晴れました。3時半ごろに起きて玄関を開けるとちょうど正面にNeowise彗星がまっすぐ垂直に立って見え素晴らしく幻想的な眺めでした。家からすぐ前の私道に入って撮影したので、早朝に家人に怪しまれて警察にでも電話されないか少々ビクビクしての撮影でした。

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7月13日4時頃 Canon EOS Kiss X7 55mm F5.6 ISO800 4sec

次の日、14日朝も期待したのですが雲がかなり通過してその隙間から垣間見る感じです。撮影する方向はもう分かっているので、今回は玄関の前にカメラを三脚に載せ、自動撮影で毎分一枚セットして28cmの望遠鏡の方にかかりきりでした。後で見たらモミの木の影から彗星が出てくるのが写っていました。

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7月14日3時12分

その後かなり頻繁に雲が襲来。隙間から時々彗星が顔を出します。

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7月14日4時10分 右の方の雲の間に見えます。

この日以降は天気が崩れ、再び彗星を見られたのは先週末の土曜日夕方でした。薄雲があり、今度は方角が北西になってバーゼル市のある方向で空が明るく肉眼では見られず、双眼鏡でなんとか見られる程度。写真も撮影しませんでした。

日曜日、19日夕方、通常の観測準備をして10cmの望遠鏡はもう撮影を開始していました。しかし、ひょっとしたら我が家の庭から見られないかと気付き双眼鏡で探したら今日は割にはっきりと見えます。そこで10cmの変光星観測は中止して、彗星を撮影しようと望遠鏡を向けますが肉眼ではあまり見えないので導入に苦労しました。なんとか導入に成功した頃には彗星は隣家の樹にどんどん近づいてしまいます。それでも成功した数枚の一枚。右下隅はだんだん近づく隣の樹の影。

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7月19日22時40分 10cm反射 F6 Canon EOS Kiss X7 ISO 1600 8sec

昨夕、7月20日はなかなか西方の雲がのいてくれません。日本でもどなたか書いておられたようによりによって東の空はきれいに晴れているのにです。ダラダラと線状曇雲帯が次から次へとやってきました。彗星がもうかなり低くなったころ、ようやく雲の切れ目ができて10cmで数枚撮れました。

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7月20日22時55分 撮影機器など19日と同様

28cmの方はしばらく隣の煙突に邪魔されましたが数枚続けざまに撮れました。

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7月20日23時09分 28cmSC 2秒露光 

ピント合わせをしている余裕がなくボケボケですがお許しを!

日本でも早く梅雨が明けて、天文ファンのみなさんがこの久しぶりの明るい彗星を見られますように、祈っております。