「ASAS111340+1749.1の周期」の続きです。。状況は急転して。。。
VSOLJのML上でKatさんがNSVSのMJDが0.5日ずれてるのではないかとか、考えてくださったのですが、結論から行くと
「CRTSのデータから得られる周期でNSVSのデータを同時にPhase Plotすると、1/4周期ずれる。」
ということは本当に起こっている。
先日のブログに書いたような内容を、AAVSOでVSXの係をやっているSebastian Oteroにメールで送り、こんな場合どうすればよいのだ?と尋ねてみました。返事が来て、彼の意見では、このPhase Plotのカーブを見ると、食変光星ではなくRRCだとのことです。しかも、RRCの場合に変光周期が変化することはありうるので、これはその良い例を発見したことになるとも。
というわけで、事態は思わぬ方向に向かうことになりました。
見やすくするために、CRTSのデータだけで周期解析。周期は今まで考えていた周期のほぼ1/2の0.4212462dでPhase Plotしてみました。
そう言われてみると、EWのカーブとはちょっと違うような気がします。極大付近がえらくとんがってる。谷の部分がそれに比べて丸っこい。Sebastianの話では、RRCの増光部分によくコブが見られるそうです。
ちなみに、NSVSだけでPDMをやってPhase Plotを描くと
CRTSのに比べるとだいぶスキャッターが多そうですが、この周期で合っていそう。
これらの結果から計算すると、
NSVSのデータが得られた時期 1999.04.05-2000.03.29 の周期は
CRTSのデータが得られた時期 2005.04.08-2012.06.17 の周期より
約0.00006d(約5.5秒)長かったと言う結論が出ました。
ついでですが、CRTSのデータのフェーズを区間平均で出だしてみると、こんな風に綺麗になります。
これを見ると、増光部分がどちらかと言うとゆっくり凸状のカーブを描き(コブらしきものもあります)、減光部分は直線的ですね。頂上は尖っていて、谷はかなり平ら。これを見ると、EWのカーブとは違うのがはっきりしてくる。この間ブログに書いたASAS103612+0520.6の場合はいかにもRRCらしかったけど。でも、これもRRCなのか!どうもよくわからない。
どこかに、Phase Plotのカーブと変光星の種類の事典みたいな便利なものはないのでしょうか?