muttenz's blog

スイス星空だより

V0445 Aql の観測データ(2011年)

今回、3年前の観測データを集約するにあたり念の為にもう一度観測フレームを全部測光しなおし、RスクリプトでJD/magそしてHJD/magに変換しました。

それをこの3月に得られた周期と、VSXに記載されている元期(2430632.34、1942年)でphase plotしました。

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全部で10回の観測です。フェーズも十分あっていると思われ、元期、周期はこれで確実でしょう。

VSXに載っている周期、9.4248d.と求めた周期9.42523d.との差は0.00043d.わずか37秒なのですが、VSXの要素で予報したのと新周期で予報したのとでは、元期から現在までの回転数Eが2300近くあり、ほとんど1日弱になります。言わば、O-Cが0.989dになります。

この食変光星の場合、phase plotから計算すると、減光、増光がそれぞれ約5時間、皆既食(?)が約11時間弱継続します。減光から復光までなんと20時間以上。

こういった場合、食の中心と言っても地球上の一箇所の観測では観測不可能でしょう。どうすればよいのでしょうね?Ngaさん。

減光から皆既に、皆既から増光になる時点をライトカーブから読み取って、周期を使ってその中間点を求めるなどという方法しかないでしょうか?

これは減光から皆既になるあたり。

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これは皆既から増光になるあたり。

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ペランソで各観測を色分けしたphase plotです。

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上の方にポチポチとある点はAPASSのデータですが、やや僕の観測データより明るそうですので、VSXに報告するには僕のデータを全部0.06等くらい移動しなければならないでしょう。