OT Lac の第一極小付近 続き
昨日のブログに書きましたが、Hskさんの観測データから得た第一極小の時刻、2456928.0492を元期としてphase plotを作り、その第一極小のあたりをアップしてみました。(Hskさんのデータは修正してありません。)
一つ普通ではないことに気づきました。
ライトカーブが減光の際に11.6等の線に交わるフェーズ(0.95よりわずかに左)と、増光の際に11.6等の線に交わるフェーズ(0.05よりかなり左)が、フェーズ1.0の縦線に対して対称の位置からだいぶ外れていることです。
これに気がついた時は、極小時刻がもっと早くなければならないのではと、かんがえました。この二つの交点が1.0軸に対称になるように元期を求めると、2456928.03ぐらいになります。
この矛盾にだいぶ悩みました。そしてこの場合のライトカーブはそもそも対称ではないのではないかと考えつきました。
そこで、私の観測の減光、増光部分で、11.56等、11.62等に挟まれる部分のライトカーブの傾斜を線形回帰で求めてみました。
減光部 +1.088 mag/day
増光部 -1.166 mag/day
明らかに増光部の方が傾き(の絶対値)が大きい!これなら、増光部の11.6等との交点が対称の位置より早く来ても不思議はありません。
この事実は伴星の動くスピードが極小のあたりでは一定ではなくだんだん速くなっているということになります。