muttenz's blog

スイス星空だより

IO Com 続き

大島様からご指摘を頂きました。

「IO Comの食の継続時間は6時間程度であり、サーベイ画像で食を検出可能な減光量を0.1等以上とすると、0.1等より大きな減光を示す時間は3時間程度になり、それを位相に直すと、主極小0.000に対して±0.001以内の観測データでなければなりません。」

(IO Comの周期は53日以上とされ、3時間が位相では0.0023に相当します。)

私が13日のブログでKWSのデータによるphase plot で

「おお、ここではフェーズ0.0に載っている暗いデータがある!ただ、他の暗いデータは完全にハズレ。しかもフェーズ0.0のあたりでいくらでも上の方に点があって極小の様子は全く見られない。」

と書きましたが、実際にはそれらの点はすべて極小の前後0.001よりずっと離れていて、食外となります。(下の図参照)

f:id:muttenz:20141216045938p:plain

普段、周期がせいぜい10日未満の食変光星ばかり扱っていたので、KWSのphase plotをみて極小のあたりに明るいデータがあるのはおかしいと思ってしまいました。

全くお恥ずかしい!

大島様、ありがとうございました!

そして、この二つの暗いデータは食を観測したものだろうとのご意見です。上の図を見てもわかりますが、このデータはフェーズ0.0よりやや早い。Ohshima&Itoh(1989)の要素で計算した食の時刻よりやや早く起こったわけです。

予報値はHJD 2456700.4177

KWSの食のデータで暗い方を極小だったとすると、そのHJD 2456700.33209

O-C= -0.08561 となります。