muttenz's blog

スイス星空だより

CR Per の第一極小も観測できた

3月12日に第二極小を観測してから、SWASPデータや1940年頃のHoffmeisterによる3回の極小観測(VSSより)データと自分の観測をまとめてセバスティアンに送ってみました。残念ながら、彼は3月末まで休暇を取っていてメールを読んでくれません。

自分で作成した予報で、昨晩、3月24日夜に第一極小が起こることがわかったのですが、ずっとまえから友人のところに招待されていて、ベルリンからわざわざ来る人もいるとのことなので、観測を理由に断るのはちょっと難しいと、すっかり観測を諦めていました。

そうしたらなんと、そのベルリンの人が来られなくなったので招待も延期ということになりました!これはひょっとしたらついているぞという感じがしてきました。

天気予報は23日は良い天気だが、24日は雲が多いかもしれないと言っていました。実際には夕方までかなり空を覆っていた雲が日没頃から消え始め観測開始。もう減光が始まっているはず。観測中にもかかわらず、測光ソフトを動かし、ダークもフラットも未処理のフレームを測ってみたら確かに減光している。極小時まで雲が来ませんようにと祈っていたら、雲が少し待ってくれたようです。ややあって雲の到来。その後で、でもまた晴れて、星が隣の木の後ろに行ってしまうまで観測できました。

これが、いろいろのデータを入れたphase plot 。緑が僕の観測データです。

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Hoffmeisterの3回の極小観測の内、2つは第一極小で、上記のphase plotではほとんど重なって1つに見える。しかしやや0.0から左になります。残る1つの極小観測は第二で、やや右にずれています。観測した極小の位置に正確に3つ同時に合わせられる周期はなく、第一に合わせると8.809710、第二に合わせると8.809690となります。第二極小はフェーズ0.65あたりにあって、完全な楕円軌道。これでようやくいろいろな疑問点も解決して、周期や極小などの要素が完全に出揃いました。

今回二つの極小を2週間たらずで自分で観測できたのはまるで誰か(家内?)が仕組んでくれたような気がして、感謝してます。