SY Vulの位相図 続き
VSXに報告すべく位相図を作りなおしてみました。
まず昨年の増光部分と今年の増光部分がピタリと重なる周期を求めたら、7.80177日と出ました。
今までの観測では、一つの食の皆既開始と終了時刻が観測できておらず、食の中心時刻は求めようがない。そこでMCMC法で2015年8月25日の食の中心の時刻を求めたら、2457260.57884が求まった。
この二つの要素で位相図を作った。その際明らかにライトカーブから外れているデータを除きました。
赤いAPASSデータは二つしかありませんが、綺麗にカーブに載っています。
こう見ると、ちょっとグチャグチャにしか見えなかったSWASPデータ(水色)でも食外のライトカーブに沿っているように見えます。
ピンクの古い極小データがフェーズ0.0の付近に一応集まっています。ずいぶん0.0から外れているのがありますが、これらをもっとまとめるような周期はありません。
13あるデータの最初のはMax Wolfの観測で他のはMeinungerによります。
WolfとMeinungerのデータを使って回帰直線を計算させると、n=0の切片は2416293.42467(Wolfの極小時刻は2416293.463)、傾き=周期になり、7.80186539(Meinungerが求めた周期は7.80187)でした。
この要素でO-Cを作ると次のようなグラフができます。横軸は元期から何周目nで、縦軸はO-Cで単位は日です。
+- 0.4日のO-Cがあるのですから上の位相図でフェーズ0.0から大きく外れた古い極小時刻があっても仕方ないです。ハズレ方に規則性も見えないので周期が変化しているとも考えられません。(そもそも皆既食がこれだけ長いのに食の中心を一箇所の一晩の観測で正確に出せるとは思えません。食の開始、あるいは終了時刻に食の継続時間を推定してその半分を加えたり減じたりしたのかもしれません。)