ドイツ博物館 変光星関係
この博物館で面白いのは見学者に自分で何かを判断させるという企画があちこちで見られることです。
星の明るさについてのところです。
上のピンクのLEDは明るさが同じ量ずつ明るくなっていて、下のピンクのLEDは同じ比ずつ明るくなっているが目には下の方がそれぞれの間の差が等しく感じられるという説明があります。
そしてさらに下の大きな黄色い円で一番右のが強さ100とすると一番左は16であるが、その丁度中間の明るさにダイアルを調整して見てくださいとのこと。調整してからボタンを押すと、それがどのくらいあっているか数値が出ると言う装置です。いわば変光星の光階法の練習みたいなものですね。
ちなみに星の光度の測定精度の歴史です。写真が小さくて読めるかどうか。。。0.001等が一番上ですが、今のケプラーなどは測光精度がmyumagの桁のようですね。
ドイツ語での記事です。
1.アルゲランダーの眼視観測の精度が0.2等。
2.ツェルナー、ピッカリングの眼視観測の精度が0.1等
3.シュヴァルツシルトの写真測光の精度が0.05等
4.グートニクやステビンスの光電測光の精度が0.01等
5.バルウィグの多重バンドスペクトル測光 0.001等
ケフェイドの説明のところです。
もちろんLeavitt女史の写真は欠かせません。黄色いボタンを押すとM33の中のケフェイド2つ(LED)が明るくなったり暗くなったりします。周期は二つで異なり、一秒が実際の5日分に相当することになっています。自分の時計でそれぞれの周期を出し一秒5日としてそれぞれの本当の周期を求め、それぞれの見かけの光度がわかっているとして下の方にあるグラフからM33までの距離を求めることができます。実際に試したら230万光年と出ました!
皆熱心にやってみるので、グラフが穴だらけになっていて良く読み取れないほど。グラフにはマゼラン雲の星が基準として載っています。上の写真でM33の右にあるのはNGC2430。同じように二つ変光星(LED)があります。
二重星や食変光星についての説明。U Cep
変光星をどのように見つけるかの説明にブリンクコンパレータ。X Octの写真乾板が載せられていて覗くと明るさの変化が見られます。ツアイス社製。
アルゴルの模型。1890年にポツダムのHermann Carl Vogelという天文学者が長年の測光、スペクトル観測から作り上げたもの。
明日はスペクトル関係の展示について書きましょう。