ASAS-SNデータを使ってKaiV52の周期を探す
昨年8月の終わりごろから10月ごろまでKZ Casの近辺を観測して、KaiV46から52まで新変光星を見つけました。その内46から49まではすでにVSXに登録されていますが、50から52の3つはまだ登録できていません。
KaiV52はB-Vが2を超えるほど赤い星で(APASSで12.604V 14.703B)、赤外線できっと明るいのでしょう、VizieRにあるカタログを見るとAKARIの名前も出てきます。
昨年の観測データです。
毎回観測の終わりに向かって増光しているように見えますが、これはおそらく比較星との色の違いで起こっていると思います。たとえVフィルターでの観測でも高度が下がってくると赤い星の方が光が吸収されにくく見かけ上明るくなるように見えます。(そういうケースが経験的に多い。)
しかし全体としてはっきりと長周期の変動が受かっています。
そこでASAS-SNのデータでこの周期が出せないかと思い、データを1000日分ダウンロードしました。昨年のデータから周期は20日ぐらいかと目視できます。
確かにASAS-SNのデータをPDM解析したら周期が、21.2262...日と見つかりました。
ここで元期はたまたま切りよく2457000.0としましたが、ちょうど極大がフェーズ0.0になっていますね。
同じ要素で昨年の観測データで位相図を作ります。
これでもASAS-SNの場合のように極大らしいところがフェーズ0.0に来ました。周期が正しそうですね。
両データを組み合わせて位相図を作りました。(ASAS-SNを0.12等明るくしました)
かなり満足いく結果が出せました。