muttenz's blog

スイス星空だより

gamma Per をUGEMで 続き

スイスの天気はここ1ヶ月ぐらい本当にひどいです。きれいに一晩中晴れたことは一回ぐらいで、gamma PerをCanon 55mm + UGEMで観測できたのは晴れ間を狙ってようやく5回出来ただけです。

そういう状況だったので得られたフレームはひょっとしたらかなり不均一かもしれないし、スキャッターも多そうです。

それでもなんとか精度を上げて測光出来ないかとUGEMらしからぬ方法を思いつきました。

varlistにgamma Perとtau Perだけを入れて測光をします。varlistに2つの星しか入っていないと測光が大変に速く出来ます。

tau Perは今年は変光がないというので、それぞれのフレームでのgamma Perとtau Perの光度をUGEMに出させ、その差を出します。

続けて撮った5-10枚のフレームでその光度差を平均しました。

やり方としては通常のアパーチャと比較星を使った測光方法に近いことをやるわけです。

この方法(methode 1, blue, tau Per = 3.96V) と通常のUGEMで得られた測光値(methode 2, red)でライトカーブを書いてみました。

f:id:muttenz:20191202005158p:plain



第一の方法、青の方がある程度安定しているようで、通常のUGEMの測光値はばらつきが多くなりました。

まるで減光と増光が受かっているように見えますが、残念ながらリアルではなさそうです。共に傾斜が強すぎます。

とにかく差光度による測光もUGEMで可能だし今回のように明るい星の場合良さそうでした。

なお、測光設定で測光区分をアパーチャ自動と手動(恒星径0.8)をやってみましたが、自動の方がほんの僅かですが良さそうで、上記のデータは自動アパーチャでした。(以前5月頃に比較した時も自動アパーチャが良かったです。)

それから上記のように各フレームで光度差を出して平均した値と、UGEMが出してくれるgamma Perと tau Perの平均光度の差と比較しましたがほとんど同じでした。(フレームによってはどちらかの星が測光されないことがあるので数学的にはおなじになるとは限りません)

参考までに測光値です。

methode 1

3.96-mean(magTau-magGamma)
PERgam 20191113285333 2.95cG Kai
PERgam 20191116253346 2.96cG Kai
PERgam 20191116263648 2.96cG Kai
PERgam 20191116273737 3.06cG Kai
PERgam 20191118255735 3.24cG Kai
PERgam 20191122250913 3.24cG Kai
PERgam 20191126245307 3.00cG Kai
PERgam 20191126251842 2.95cG Kai

methode 2

UGEM meanmag. 
PERgam 20191113285333 3.01cG Kai
PERgam 20191116253346 3.00cG Kai
PERgam 20191116263648 2.95cG Kai
PERgam 20191116273737 3.00cG Kai
PERgam 20191118255735 3.25cG Kai
PERgam 20191122250913 3.34cG Kai
PERgam 20191126245307 2.99cG Kai
PERgam 20191126251842 2.92cG Kai

付記

最初にアップロードしたデータとライトカーブにミスがあったので訂正しました。

基本的にはほとんど変わりません。