KaiV32
変光していることを発見したものの、まだVSXに登録できていない新変光星がいくつもあります。その中で一応データがもう十分ある変光星、KaiV32を久しぶりに取り上げることにしました。
これの続きです。
この星では観測データの他にSWASPとAPASSのデータがあり、上の位相図のように昨年11月の時点ではそれらをうまく一つのカーブに載せるのが難しかったです。
この間までさんざん見てきたKaiV33の例で、APASSデータも必ずしも完全ではなく測光ミスと思われるものが混ざっていることが判明しました。
そこでKaiV32の比較星C1、チェック星C2,、C3のAPASSデータを取ってみました。
KaiV32、C1、C2、C3のAPASSデータを並べてみます。C3はC2よりやや暗い程度なのですが見やすくするためにC3のデータを+0.2暗くしました。
(もちろんこれら4つの星はかなり近い範囲にあり、APASSの観測も同じ時に同じフレームから行われているはずです。)
これを見ると一番下の新変光星もC1もC2もC3も全く同じような変動が見られますね!
ということはKaiV32のAPASSデータの変動は変光によるものというより、測光のバラツキの可能性が強いということです!
(KaiV32のばらつきが一番大きく、C3、C2、C1と明るくなるにつれて変動幅がやや小さくなっているようです。)
KaiV32: UCAC4 695-012477 14.996V(APASS)
C1: UCAC4 696-012868 14.116V(APASS)
C2: UCAC4 695-012445 14.337V(APASS)
C3: UCAC4 696-012880 14.402V(APASS)