muttenz's blog

スイス星空だより

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

なんとかV664 Oriの第一極小を観測できた

3月23日夜、天気予報に反して晴れました。大急ぎで観測準備して開始。予報の極小時刻のほぼ1時間前でした。それでもディスプレイを見て直ぐ側の星と比べると、どんどん暗くなるのが良くわかります。極小時刻のあたりになったらほとんど写りません。一つ…

周期未知の食変光星V643 Monを観測してみた

昨日は午後オーボエのホリガーさんと一緒に友人のお葬式でデュオを演奏してきた。久しぶりに晴天で、帰宅後すぐに観測準備。 ASAS-SNデータではこの変光星の周期が12日か24日あまり。22時(UT)前に極小の予報だったが観測してみたらほとんど平坦。し…

V664 OriのVSXのデータ改訂が受理されました

昨日、倉敷の赤澤さんからこの変光星の見事な観測データ(Rcフィルターによる)を頂きました。 早速、今まで集めたデータと組み合わせて位相図を作成し、セバスチャンに「この位相図でVSXのデータを改訂してもよいか?」と尋ねた所、「もちろん」と言う返事…

昨日のV664 Oriの観測結果

久しぶりの観測、残念ながら風が強く、薄雲が広がりだんだんそれも濃くなってきて、この星が隣の屋根の向こうに消える前にはもう全く写らなくなってしまいました。 大変に変光幅のおおきなEAで、どんどん暗くなったことも写らなくなった原因です。 これが観…

周期未知の食変光星V664 Oriを観測中

この食変光星の周期も今まで不明でした。ホフマイスターが発見したのは1942年ですが、戦争中のためかようやく1967年のANに発表されています。以来、調べた範囲では極小観測は見つかりませんでした。 ありがたいことに、ASAS-SNのデータのお蔭で周期が見つか…

O - C

昨日、 T(N) = a*N^3 + b*N^2 + c*N + d (1) の係数を、データからRのnls関数で直接求めようとしたら、エラーで出来なかったと書きました。 そこで、P0を元期での周期、 E0を元期のHJDとして、この式を少し変形します。 T(N) = a*N^3 + b*N^2 + (c' + P0) * …

観測時刻(HJD)、周期、フェーズなどの関係

今ある食変光星(周期がP)の観測を考えてみます。(時刻はHJDとする) ある時刻に極小が観測され、それを元期E0にするとその元期からN回後の極小時刻はご存知の T(N) = E0 + P * N で出せますね。 また、ある時刻Tに対して(T - E0) / P = Nとすると、Nの小…

OQ Gemの O-C と周期変化

前回のブログでO-Cのグラフを3次曲線で近似したものを載せました。(今回ちょっとだけ変えましたがほぼ同じです。) 下は、この曲線を表している3次式に2.40599*Nを加えた式をNで微分した式の曲線です。周期Pの変化が得られます。 この式をさらにNで微分す…

OQ GemのO-Cを曲線で近似してみた

二次曲線で近似してみた。 残念ながら最後の三つ、ケプラーの観測から今までの点あたりがうまく近似できていません。 三次曲線でやってみました。 この方が合い方が良さそうです。

V437 Aurという食変光星

OQ Gemは楕円軌道か?の時に書きましたが、EAの場合、円軌道ならば第一極小も第二極小も食の長さがおなじになると書きました。逆に同じではなかったら楕円軌道の可能性があるわけで、最近そんな話があったなぁ、なんの星のときだったかなぁと思いだそうとし…

VSXへOQ Gemのデータ改訂を申請、受理されました!

セバスチャンの休暇が終わったはずなので、この所調査、研究していたOQ Gemの事をメールで知らせて、見てもらいました。すぐにOKの返事が来て、「ただ周期が変化している」という注を付けるようにとのことだったので、それを書き加えて申請しました。 今朝、…

OQ Gemの周期の変化とO-C

昨日ブログに書いたように、この食変光星の周期はだんだん長くなっています。それは当然O-Cにも反映されます。 昨日の表の第3列にO-Cの値が記載されています。 これをグラフにしました。 このグラフを見るとこれからO-Cがプラスの方向に増えていきそうです…

赤澤さんが3月3日にOQ Gemの第一極小を観測!

赤澤さんが二つの望遠鏡でそれぞれRcとノーフィルターで観測してくださいました。 本当に貴重な観測をどうもありがとうございました! それぞれのデータから極小時刻をminima v.2.3のいろいろな方法でだし、その平均をとって、極小時刻としました。 今までの…

OQ Gemは楕円軌道か?

前回の食変光星、OT Lacは位相図をみても見事に楕円軌道ですね。 OQ Gemの場合、ケプラーのデータが出てくるまではその可能性はかなりあると思っていました。理由は、 1.Frankが観測した二つの極小(下の位相図中Vmag 15.1上のピンク色の点)のうち、一つ…

OT Lacはこんな星

まだ完璧に観測データに合成ライトカーブを合わせられていませんが、だいたい合うようになってきました。 合成でも第一極大が第二極大より膨らんでコブの様にできるのが面白いです。 この連星はこんな星。

OT LacでPhoebeを使って見よう

OQ Gemのケプラーデータを使ってのPhoebeによる解析もほぼ出来ることはやったので、一つ別の星をやってみようと、OT Lacを考えました。 以前にも書きましたが、OT Lacは2014年秋に周期などを見つけた大変に思い入れのある変光星です。 muttenz.hatenablog.co…