muttenz's blog

スイス星空だより

Metzerlenの天文台

バーゼルから約20キロ南に離れたMetzerlen(メッツェルレン)という村に元バーゼル大学天文学科が持っていた天文台があります。Halphaフィルターを使って太陽を見せてくれるというので、この間の日曜日25日に行ってきました。

恥ずかしい話ですが、バーゼル大学の天文学科は10年位前に潰されました。もうブログに書いたかもしれませんが、以前はSandage, Tammanのハッブル定数などで有名なタンマン教授が主任教授でした。

天文学科が無くなった後は、この天文台、バーゼルの天文クラブに譲られて会員は月一回観測会で利用できます。また一般の人たちのための公開観測会などに使われていますが、普段は元天文学科の講師だったチャーリーが観測しています。彼はミラ型変光星の極小期の観測を専門にしていてAAVSOに報告しています。チャーリーは大学で働いていた頃は球状星団の研究をやっていたとか。南米にも何度も行っていました。

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右がチャーリー、左はペーター(アマチュア天文家)です。

奥は40センチシュミットカメラ、手前は60センチカセグレンです。

僕は5年前にこの望遠鏡を使って一晩CCDカメラの使い方や、ダーク、フラット処理、AIP4Winのデータ処理などを、チャーリーに教えてもらいながら実習しました。僕のCCD観測入門をした懐かしい場所で、それがきっかけとなってCCDカメラを買い求め観測を開始しました。

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ヨーク式ですが、二つの望遠鏡が互いにバランスを取る形なのである程度極方向も観測できる。

肝心のHalphaフィルターで太陽を見る話はあいにく雲があってすごく良くは見えなかった。思いついてiPhoneで接眼レンズに近づけて撮ってみた。汚い写真ですみません。

左上にかなり大きなプロミネンスが見えてます。

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