muttenz's blog

スイス星空だより

食変光星 AO Eri

Comのよくわかっていない変光星は一応終えて、Crv、Crtなども見ましたが特にありません。CygはすごくいっぱいあるのでDelやDraもちょっと飛ばしてこれからシーズンが来るEriを見てみました。

AO、BM、AKなどが問題がありそう。

AOを手始めに調べました。

ASASとKWSのサーベ―データがあります。(ASAS Icバンドの食変光星のリストにはどうしてか載っていない。SWASP、NSVSにはこの変光星、南過ぎて載っていません)

ASASデータをVSXの要素(GCVSと同じ)でphase plotを作成。食の部分のカーブがかなり乱れている。

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元期は同じで周期を少し変えてやると主極小の食のカーブが綺麗になります。

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ここにKWSのデータを加えます。この周期だとASASとKWSが綺麗に重なる!

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この元期は1940年のもので70年以上も前になりますが、そんなに誤差があって外れていたとは考えにくいので、周期が変化したのかもしれません。残念ながらAN 258(1935)には詳しい極小のデータは載っていない。(ANの注に「極小はそれほど多くない」とある。)その後で行われた観測からこの元期が求められたらしいが、そのデータも見られない。

いろいろの出典と周期

GCVS、VSX    9.2982

Kreiner        9.29759

Avaakumova(2013)    9.2981997

今回の                      9.2974 (ASASのカーブが綺麗になり、KWSと見事に重なる)

上記の元期で極小がフェーズ0.0に来るような周期を探すと9.29751となる。(ASASとKWSもまあまあ重なっているが完璧ではない。)

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