muttenz's blog

スイス星空だより

ASAS-SNデータでカシオペア座の周期不明の食変光星の周期を探そう V578 Cas

私の手元にある周期未知の食変光星のリストでは、カシオペア座で周期未知の最後にこのV578 Cas が載っています。周期がなんとほとんど一日で、1.011...日。

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VSXの元期で位相図を作ると極小のフェーズはだいぶ外れます。たまたま切れの良い数字、2457000.0を元期にしたら副極小がフェーズ0.0にのりました。これで一応良しとしておきます。

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リストに載っていてASAS-SNデータをもってしても周期が見つからないものが8つありました。

ASAS-SNからデータが得られなかったもの(おそらく暗すぎる)

V0469 Cas, V0469 Cas, V0478 Cas, V0479 Cas, V0497 Cas, V0498 Cas,

V0501 Cas, V0507 Cas

久々にV343 Lacについてです

muttenz.hatenablog.com

これの続きです。

この変光星は昨年12月に観測を始めて約1ヶ月、そして今年の秋には9月から今まで観測をしています。この秋からは倉敷の赤澤さんがご協力下さって、極小を日本とスイスの連携で観測をしたり、お忙しいところを食外の観測をしたりしてくださっています。赤澤さん、ありがとうございます!

二人の極小の連携観測。(以前にブログに載せましたが)

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赤澤さんの観測データの位相図。

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面白いことに食外のカーブでフェーズ0.1-0.2あたりが少し暗くなっているようです。

通常食の前後で極小に落ち込むようにカーブがなることが多いのですが、ここでは違うようです。

私のデータもかなり溜まってきたので二人のを合わせた位相図を作りました。

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赤澤さんのデータで見られた、フェーズ0.1-0.2のあたりのカーブがはっきりします。一方、全体としては0.0-0.5と0.5-1.0で同じように後半(0.3-0.4、0.8-0.9)に増光があるように思われます。

この変光星は時々はっきりとDSCT的な短い周期の小さな変動を見せるので食外のデータだけでPDMで周期を探しました。しかし0.06日付近にありそうなのですがそれほどはっきりしていません。かなり検出が難しいようで、データ点をもっと精選しないと明確な周期は出てこないようです。

ASAS-SNデータでカシオペア座の周期不明の食変光星の周期を探そう V554 Cas

今回の星は今までのとは違ってとても明るくて、TYC 4034-821 9.4等とあります。でもGCVSの等級では11.2-11.8Pとなっていて写真等級です。VSXでのタイプはEAとありますが、Referenceとして挙げられている論文では今食になっていると話題のVV Cepタイプとのことです。ただ、スペクトル観測で二つの星、M2I+Beがわかったらしいのですが、食を起こしているかどうか論文を読んで見た限りでは随分と根拠がはっきりしていない感じです。周期もすくなくとも3500日と述べています。

これだけ明るいのでMhhさんのKWSで調べました。ライトカーブです。

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それらしい周期が3つほどあるのでそれらで位相図にしました。

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周期を長く取れば間に入ってくる山の数も増えます。

とにかく長周期の変動が主で、食らしいものはこの期間では見えないのでは?

 

ASAS-SNデータでカシオペア座の周期不明の食変光星の周期を探そう V577 Cas

相変わらずですみません。今回はV577 Cas。手元のリストではこれでカシオペア座のもうすぐ終わりです。(他にもちょっと問題の食変光星がありますが。)

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ASAS-SNデータでカシオペア座の周期不明の食変光星の周期を探そう V464 Cas

こちらの作業も時々前に進めてみようかと、次の番号です。

今回も順調に周期が見つかりました。ほとんど周期の修正無しでVSXの元期がフェーズ0.0に来ます。

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VSXの元期はこの位相図だと第二極小のようですね。

Flare星 KaiV75をVSXに登録

先月19日夜、V343 Lacの観測中に発見したフレアー星、KaiV75をVSXに正式に登録しました。

ある星のフレアーの最中にその星をたまたま撮像しているというのはかなり確率の低いことで、大変に幸運でした。その夕方は天気が悪く観測を諦めていたのですが、寝る前に外を見たら晴れていて、大急ぎで観測開始したのが良かったようです。もちろんこのタイプ「UV Cetタイプ」を発見したのは初めてです。

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16.4等の暗い星が約1.4等明るくなって15等まで達しました。1.4等の増光は光量で言うと3.6倍というのですからすごいものです。上の点と点の間隔は63秒ですので、約2分あまりで一気に明るくなったようで、約10分程度でまた平常光度あたりに戻っています。

以前書いたかもしれませんが、この星の固有運動はかなり大きく、3年でほぼ1秒角移動します。ということはかなり近くの星なのでしょうか。それでもこんなに暗い星なのでしょう、セバスチャンがred dwarfと書いてきました。

二つのたて座デルタ型の新変光星 KaiV61とKaiV62 続き

昨日はこの二つのたて座デルタ型星の多重周期が異なると書きました。

先日KaiV61の幾つかの周波数に対応したdetrendした位相図はブログに載せました。

KaiV61 昨年12月に見つけたDSCT型の新変光星 続きの続きです - muttenz's blog

今日はKaiV62の方の位相図を載せます。

F1のdetrendした位相図です。

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F2のdetrendした位相図です。

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このての位相図は周波数と振幅が異なるだけで、見かけ上ほとんど同じようで、あまり面白くはないですね。

F4のかなり長い周期のが面白いです。どんなものが出るのか自分でもちょっと想像できませんでした。

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こんな長い周期の変動が受かるとは思わなかったです。ここでは周期を25日あまりにしてありますが、この変動が二つの連星によるのだとこの2倍、50日の周期となります!(PDM解析を20日30日の範囲でしても、たしかに25日あまりにピークが出ます。)