MX Casの周期をASAS-SNのデータで求めた
カシオペア座の周期不明の食変光星の周期をASAS-SNのデータで求めてみようと、手始めにV443 Casをやったわけですが、次にMX Casというのをやってみました。
GCVS、 VSX、 Krakow、 O-C Gatewyどこをみても周期は記載されていません。
ASAS-SNからデータをダウンロード、PDMで周期を探しました。
VSXの元期でかなり綺麗にフェーズもあった位相図ができますが、極小付近のライトカーブがちょっとおかしいのと、第二極小がはっきり認められません。
なのでこの周期の2倍で作ってみましょう。
第一極小の減光が1等ちかくあったら、不可能ではないですが第二極小がこれほど減光するかどうかちょっと疑問です。まだ周期を確定はできない感じ。。。。
天体観測に熱心な蜘蛛?
今年の春頃、CCDカメラの冷却具合が悪いのに気がついて、よく見たら冷却ファンが動いていません。以来、とりあえず冷却を弱くしてなんとかしのいできました。その話をこの夏倉敷のAさんにお話したら冷却ファンをひとつ分けてくださいました。ありがたくスイスに持ち帰って早く交換してみたく思っていました。
ただ、我が家の観測機器は庭においたまま、カバーで雨風雪をしのいでいるだけなので、ひょっとしたらカメラ内部の電子回路がやられた可能性もあります。(このやり方で2年経過してます。)
先週、観測開始時に冷却を始めたら霜がついたので、また乾燥剤をベーキングする時期が来たのがわかりました。
そういうわけで昨日のお昼はピザ!オーブンでまずピザを焼き、引き続き乾燥剤をベーキングしました。
一方カメラの後ろを開けてみることにしました。開けてびっくり。
なんとカメラのなかに蜘蛛が巣を作っていました!この蜘蛛も夜な夜な天体観測に協力してくれたのでしょうか?まあ餌が来ないので餓死してしまったようです。それとも、感電死?とにかく、冷却ファンが動かなくなったのはこいつのせいかもしれません。どこかショートしてしまったりしていないか心配になりました。まず冷却ファンを取り外し、電源につないで動くかどうか試しました。古い冷却ファン。
うんともすんとも言わず壊れてます。それならこれだけが故障の原因かもしれません。Aさんから頂いた冷却ファンを取り付けてみました。めったにやったことがない作業なのでいろいろ困ったり工夫したりして完成。試しに動かしたら無事に回ってくれます。嬉しかったです。
もう二度と観測が好きな蜘蛛が入らないようにカメラの後ろの空気穴を家内が残した洋裁の生地の中からレースのような生地を選んで塞ぎました。キラキラと綺麗でしょう!
新しいファンと空気穴です。今度の観測が楽しみです。Aさんどうもありがとうございました!
V443 Cas 昨日の続きです。
27日夜もひどい天気でしたが観測を開始しました。だんだん良くなってなんとかある程度の時間観測できました。食外のみになることはわかっていましたが、周期を2.74...日とした場合のフェーズ0.5あたりまで観測できるかもしれないという思惑がありました。実際には0.5までは行きませんでした。
周期を色々調整して一番良さそうなのを使って位相図を作りました。
周期を5.48..として作ったものですが、昨日の食外の観測で減光が受かっているようです。(フェーズ0.2あたりの緑の部分です。)これだと、周期を半分にしたほうが良さそうです。
周期2.74...の場合の位相図です。
周期をさらに調整したら、ASASSNのデータもかなり綺麗に26日の極小観測のカーブにのせられるし、Hoffmeisterの極小もフェーズ0.0に持ってこられます。
ただ、フェーズ0.4あたりの減光に対して、0.6-0.7あたりの部分は平坦で、0.5の軸に対して非対称に見えるのが気に入りません。この要素でのフェーズ0.5付近を観測しないとなんとも言えません。
V443 Casの極小を観測できた
一昨日のブログに書いたように、自作の予報で26日夜19.11時UTに極小があるはずでした。
薄雲がずーっと広がる状態で良いコンディションではないです。それでもなんとか極小が観測できました。暗い星ですしスキャッターが多いものになってしまいました。
実際に観測したら極小は予報より約1時間半遅く起こりました。
この星の極小はHoffmeisterが1939年5月8日にたった一回観測しているだけです。(どうしてだか、ずっと後の1967年のAN(Astronomische Nachrichten)で報告されています。戦争のためでしょうか?)
AAVSO、BAVやO-C Gatewayのサイトも見てみましたが極小観測の記録はありません。78年ぶりの極小観測ということになりましょうか。
昨晩の極小時刻を元期にして、ASASSNのデータと観測が合うように周期を調整して位相図を作成しました。
そうすると第二極小のあたりが何かスッキリしませんね。これからの観測が大事です。
10月13日に発見したKaiV72をVSXに登録できました。
10月12日夜のGT Lacの観測フレームから13日に発見した新変光星KaiV72 = 2MASS J22310071+4555004を今日VSXに登録申請し、受理されました。発見から登録まで2週間でできたのは速かったです!
以前、ブログに掲載しましたが、位相図です。
登録42個めでした。
現在薄雲が広がっていますが、V443 Casの観測をなんとかやっています。極小が受かるでしょうか?
KaiV72 のページです。
https://www.aavso.org/vsx/index.php?view=detail.top&oid=549662
V443 Cas 昨日の続きです。
古いepochを使っていたのでは、これからの予報を出してもあまりあてにならないので、最近ASASSNで暗かった時を元期にして周期も2.7..日の2倍にして、予報を作りました。
その要素でASASSNのデータで作った位相図です。
この要素で出した今月の極小予報です。
明日26日の夜19時UT過ぎに極小があるはずです。天気予報ではその頃はほとんど雲がないということになっています。観測できますように!
カシオペア座の周期不明の食変光星の周期をASASSNデータで探そう
先日、ASASSNのデータのお陰で蜥蜴座の周期不明の食変光星のほとんどで周期を見つけることができました。
蜥蜴座の次のカシオペア座の周期不明の食変光星で同じようにやってみようと思いました。
以前からもう調査中のが一つあります。V443 Casという食変光星。
今年3月頃にSWASPデータを使って一応周期らしいものが見つかっています。位相図です。
この位相図には元期として、Hoffmeisterの観測を使っています。
これをセバスチャンに見てもらったら、「うーんちょっと納得できない」という返事が来まして、それ以来進展していません。
そこでASASSNデータならバッチリと決着をつけられるだろうと期待してデータをダウンロードしました。PDMで1日から10日の範囲で周期を探したら案の定上の位相図の周期に近い値が出てきました。2.7434022 日というのです。
Hoffmeisterの元期とこの周期で位相図を作りました。
あれれ!フェーズが0.5のところに極小が来てますね!どうしたことだろう?
それならSWASPデータの位相図を作った周期でもう一度。
極小付近のライトカーブが離ればなれになってしまいましたが、相変わらずフェーズ0.5付近です!
これは一体どうしたことだろうと昨日から一日頭を悩ましております。。。。。
話はもっと簡単に片付くだろうと思っていたのですが。。。。