ASAS111340+1749.1の周期の変化
これまでで、この変光星がRRc型で周期がNSVSのデータの時期とCRTSのデータの時期との間に変化したということが判明しました。
KatさんがVSOLJのMLで
RRC型の周期変化ではこういう例があるみたいですね。 http://www.konkoly.hu/cgi-bin/IBVS?5765 http://www.astronet.ru/db/varstars/msg/eid/PZ-28-001 結構変わるものなのですね。 RRC もたくさんあるでしょうから片っ端から調べてみるのも面白いかも?
と書いてくださいました。
上記の2つの論文を見ると、今回の変光星の状況とよく似ていて、NSVSのデータにASASのデータを組み合わせて周期の変化がいつどのくらい起こったかを推算しています。
実は、今回の変光星のCRTSデータの部分だけでも周期が変化しているのがphase plotから見て取れるのです。
上の図はNSVSとCRTSのデータを時間軸ですごく圧縮したものです。
左の黒と赤はNSVSのデータ。右の様々な色の縞がCRTSのデータで、観測シーズンごとに色を変えてあります。
上の図はこのCRTSのデータだけを平均の周期より少し短い周期(0.421220d)で作ったPhase Plotです。もしこの期間に周期が安定していたら、シーズンごとのカーブは同じ間隔でずれていくはずですが、ご覧のように、最後のシーズンのシルバー色のカーブは大きくその前の黄色カーブから離れています。またフクシア色のカーブとカーキ色はほとんど重なっています。
少なくともこの図からだけでも「周期が安定していない」という定性的なことは言えると思います。
また、RRによくあるという、増光期のコブがどの色のカーブにも見られます。特にフクシア、水色、黄色で顕著に見えます。