ASAS174755+2056.9 の周期など
昨年、ブログを書き始めてすぐにこんな内容を書きました。
ASASの周期は時々間違ってる - muttenz's blog
その中で、ちょっとこのASAS174755+2056.9 に触れたのですが、やはり一度細かく書いておこうかと思います。
ASASのカタログでは、min=2452707.16+0.362092*E となっています。(Nga
さんの記述より。)
この周期0.362092d.で今までの僕の観測データを用いてphase plotを描くとこのようになってしまいますから、この周期は間違っているでしょう!
観測データを周期0.1日から0.5日の範囲でPDMで解析して見るとこのようになり、0.132...が周期の有力候補になります。
が、ここでは、EWタイプのようなので、その2倍のあたりでもう一度PDMで探してみます。
ここで見つかった周期は、0.2656384d.で、この周期と、7月15日の観測から得た極小時を元期としてphase plotを描くとこのようになります。
この白黒だとあまり年ごとの差がわからないのでペランソで描いたものを見てみましょう。
(0.0と0.5の位置が反対になっているのでちょっと比較しにくいかもしれません。)
黒は2012の、赤は2013年の、青、水色は2014年の観測データで、特に水色は昨晩の観測データです。今年に入って急にライトカーブが上下に変化し始めたようです。
極小のあたりの拡大図です。
食変光星の専門家のNgaさんがこれはリアルでしょうとコメントを下さいました。ありがとうございます!
暗い方の星に何が起こったのでしょうね?!
なお、VSXには2012年にこの周期の訂正を0.265638dと報告しました。現在VSXにある元期は今のphase plotでやってみると、min IIになってしまいます。というのは、当時は、min Iと min IIの光度差があまりはっきりしていなかったのです。
ASASの方にも2012年に訂正を頼んだのですが、当時はまだ周期を0.265637dと出していたので、その値が現在ASASのウェブサイトには載っています。
今度、VSXには新しい元期と周期で報告してみよう。