V931 Ophとその周囲の新変光星 周期の改訂
2016年にV931 Ophの周期を見つけた時の観測で、全部で6つの新変光星を見つけました。うち一つKaiV42は一応NSVにすでに登録されていましたが、座標はずれているし、タイプ周期は未知でした。
そのうちKaiV44は大変に暗くまだVSXに登録されていません。そこで、これを登録することを目標に先日来観測を続けています。その際、登録済みの変光星の極小が予報から外れることに気が付きました。要するに2年前に1ヶ月ぐらいの観測で決めた周期はどうしても誤差が大きいので、2年も経つとその誤差が積もり積もって極小のズレとなってはっきりとわかります。
手始めにKaiV42=NSV11278の周期の改訂をやってみました。2016年と2018年のライトカーブが位相図で重なる周期を見つけるわけです。
2年前には周期を0.583927日としていましたが、改訂周期は0.58401日となりました。
0.000083日=約6秒長くなりました。
このように、発見した食変光星の周期は数年経って見直す必要がありそうです。
もう一つやりました。
KaiV41です。
こちらは0.38317日から0.3831055日となりました。0.0000645日=約5.6秒短くなりました。
VSXにこれら2つの周期の改訂を届けたらすぐにOKが来ました。
ちなみにこの写野にはASAS-SNが見つけたSRタイプの新変光星がVSXには記載されています。私が見つけた6つのEWタイプの変光星はASAS-SNでも当然見つかったと思われますが、既知の変光星なので、ASAS-SNの発見にはなっていませんでした。