こぎつね座新星 V0615 Vul
数日前、7月29日にロシアで発見された新星(現在はV0615Vulと正式名がつきました)が話題になっています。
2年くらい前から小規模ながら新星捜索をやり始め、今回始めて守備範囲に新星が出ました。しかもちょうど7月29日には捜索をやったのですが、CCDFではその晩特に検出がなく、翌日他の方の報告を見て新星出現に気が付きました。
そこで、その晩の撮影画像を点検して見たら、4枚の画像の内、1枚目には何も写っておらず、2枚目で微かに、3枚目でややはっきり,4枚ではしっかりと明るくなっていました。このような写り方だったのでCCDFでは検出しなかったのは当然となります。わずか数分ではっきりと増光していたわけです。
UGEMでこの4枚画像で増光を検出させてみたら、最初の3枚は検出しませんでしたが、4枚目では検出成功で、10.547cGと測定され、時刻は2024年7月29日22時15分46秒(20240729.9276)でした。以下の星の画像では左が北の方角となります。
これはUGEMの検出結果です。
今回のロシアでの発見時刻は20240729.832なので私の撮影画像より約2.3時間まえになり、例え運良く発見していたとしても第一発見にはなりませんでした。
まあ、これからも根気よく続けることだと思います。
なお、機材は極めて素朴なもので、カメラはCanon EOS Kiss X7に55mm f 5.6で赤道儀に搭載して天の川に沿って自動撮影し、CCDFで自動検出してもらいます。小惑星などが検出されますが、一番暗いもので約10.5等が見つかります。ソフトには金田さんが提供して下さったCCDFをありがたく使用させていただいております。