久しぶりにEAタイプの新変光星を発見
今年の11月はあまり天気に恵まれず観測回数は少なかったです。それだけに新変光星発見は嬉しかったです。
V583 Cygのデータ改訂のために9月頃から観測を開始して無事先日改訂出来ました。
この改訂のために倉敷の大島さんが頑張ってVとRcの観測をしてくださって素晴らしい位相図を作ってくださいました。これについてはまた日を改めて。
しかし11月半ばごろには大島さんの観測データに第一極小のRcデータがまだ無かったので、11月17日ちょうどV583 Cygの第一極小がありスイスでRcフィルターで観測しました。
この日は娘のパートナーのチェリストがチューリッヒでソロを引くコンサートがあり、夕刻18時には家をでなければチューリッヒ行きの電車に間に合わないという状況で、薄明時に観測を開始。突然の瞬間的な停電があって、望遠鏡のそばのと室内のコンピュータがストップという事故もあり、もう焦りました。18時5分前頃にこの星が子午線を超えるので、急いで望遠鏡をフリップし、うまく写野に入れられて、家を出ました。雲が来るかもしれない天気予報なのでオートガイドは切ってイチかバチかほったらかしで観測しました。ただ、コンサートの休み時間にスマホで見たらそれほど星が動いていないのでちょっと調整するだけですみました。
その晩は結局朝方まで観測できて、全部のフレームから変光星探しをしたら、なんと一つEAらしいのが受かりました。
VSXを見たら記載されていません。でももうASAS-SN かWISEが見つけているだろうと両カタログを見ましたが、ここにも記載されていません。久しぶりにEAの新変光星発見です。
早速ASAS-SNデータをダウンロードしてPDMを解析しましたが、周期が見つかりません。このところは新変光星を見つけても周期は大体ASAS-SNデータからあっさりとわかることが多いのですが、久しぶりにEAの周期探しのパズルと言うことになりました。