1年半前に見つけたKaiV64をVSXに登録できた
一昨年6月、V432 Lyrの観測中に見つけたDSCTタイプの変光星、KaiV64をようやくVSXに登録できました。
https://www.aavso.org/vsx/index.php?view=detail.top&oid=684215
これはだいぶ苦労しました。
一つにはPeriod 04でフーリエ解析をやると2.00549324 c/dという周波数がまず第一に出てきて、これを周期にすると0.4986305で、この2倍0.997261は一恒星日になります。
この周波数は他のときにも出てきて、気をつけなければならないと思ったことがあります。ただ、同じ写野で見つけた新変光星を同じ比較星で処理しても出てこないのことがあるので不思議に思いました。
今回、KaiV64を解析していて原因がわかりました。
これは誰しもが経験する、望遠鏡をフリップするとライトカーブに起きる段差が原因です。
ある星をしばらく続けて観測するとその星が子午線を通過したら望遠鏡をフリップしますが、その時刻はほぼ一恒星日の周期で起こります。そしてその時にライトカーブに段差が生じるとそれが変光の周期のように見えるということです。
なので、今回は望遠鏡をフリップする前の測光値をフリップ後のライトカーブにつながるように全部ずらしました。これが大変な作業でした。