あくる日ももう一度KO Delを観測
久しぶりにKO Delを観測 - muttenz's blog
これの続きです。
あくる9月11日にもう一度KO Delを観測しました。
第一極小の明くる日続けて観測すると今度は第二極小が受かります。
一見この食変光星はEAかと見えますが、EAではなくEBで(第二極小の後の極大後すぐに減光が始まっています)この二つの極小の間には第二極小、第一極小があったはずです。
久しぶりにKO Delを観測
この比較的明るい食変光星を2011年から2012年ごろに観測して、VSXの周期がややあっていないことに気が付きました。それでもVSXのデータの改訂はしていません。一昨日その事に気がついて観測してみることにしました。6年近く経って周期の誤差がかなり積もり積もっていることでしょう。
これが9月10日の観測です。
望遠鏡の反転で少し段差ができてしまいました。
ちなみにVSXの要素で以前の観測データから位相図を作るとこのようになります。
2016年頃に、元期をそのままにして新しい周期を出しました。
この新しい周期での予報だと一昨日の22.85UTに第一極小があるはずでした。
実際には最初のライトカーブを見ればすぐにわかるようにもっと遅く、23時10分UTぐらいでした。(ただし、まだHJDになおしてはいません。)周期をこれでもう一息改善できるでしょう。
V426 Lyr観測の副産物 二つ新変光星
一昨日のV426 Lyrを観測してフレームをMuniWinで新変光星探索をしたら二つ見つかりました。今年に入ってほとんど新変光星がなかったのでちょっと嬉しいです。両方共にVSXには記載されていません。
KaiV81
6時間位の観測時間で8回も波が受かっています。周期45分ぐらいのDSCTでしょう。波が可愛らしいです。
KaiV82
これは8月28日に観測した時に変光星ではないかと思ったのですが、今回ではっきりしました。
これが8月の観測でのKaiV82
楕円軌道を持つV426 Lyrの第二極小からの増光を観測
これの続きです。
9月9日17.1時UTに第二極小の予報でした。(これは上記の観測データから正確に出せました。)この時刻では、スイスではまだ明るくて極小観測は不可能ですが、食がどのくらい継続するのか知りたくて観測してみました。
これを見ると完全に復光したのは23時ぐらいですから食の中心17時から6時間かかることがわかりました。ということは食全体は12時間かかります!楕円軌道を持っているので第一極小の長さは同じとはならず、ひょっとしたら長いかもしれませんし、短いかもしれません。
今月の第一極小の予報です。
date UT n
1 3.6808 36
13 20.1985 37
26 12.7163 38
13日にスイスでちょうど良い時間に極小が来るのですが、天気予報ではどうも曇るようです。
もし食が12時間程度とすると食の開始は14時UTとなりますので、日本で観測していただけると第一極小がどのくらいの長さか決められ、ひいては大雑把ですが、離心率なども推定できるので大変に貴重です。
天気が良かったらどうか観測をお願いいたします。V432 Lyrよりは一段暗いです。
今まで3回観測したデータを位相図に集めました。第二極小付近のみで、第二極小はフェーズ0.675あたりです。
他のサーベーなどのデータも入れた第二極小付近です。
古いKurochkinのデータポイントが一つも第二極小の食の間に見当たりません。これが、当時も第二極小がそこにあった事を意味するのか、それともたまたまそのフェーズが観測されず、フェーズ0.52あたりに第二極小があったのか、なんとも言えずまどろっこしいです。。この星は暗すぎて残念ながらNSVSには使えるデータがありません。
V432 Lyr の続き 第二極小をスイスで観測できました!
先日の日本での第一極小観測に引き続き、今回は第二極小をスイスで観測することに成功しました。これで今回の変光範囲(約0.5等)が第一極小の変光範囲(約0.6等)より狭いので第一極小と第二極小ははっきりと異なり、周期が今まで仮定していた値の半分ということはありえなくなりました。9月8日の観測ライトカーブです。
この変光星の第二極小が観測されたのはおそらく初めてのことでしょう。
今回の測光にはAstroImageJを使ってみました。
Red Novaを見る夢はついえた。。。
近い将来にRed Novaが見られるかもしれないと騒がれていましたが、その根拠となるデータの処理にミスがあったとのこと。なのでこのEWの周期がどんどん短くなっているということは言えなくなったようです。
それも、その当初の論文で使っていたNSVSのデータで、NSVSはMJDを使っているのですが、MJD=JD-2400000と判断したことから起こったミスのようです。
(MJD=JD-2400000.5が正しい。)
NSVSのデータを使うときはこの最後の少数以下の0.5に気をつけろとさんざんセバスチャンには注意されました。当初の論文を書いたようなプロフェッショナルな天文学者でも、こんな初歩的なミスを犯すことがあるのだと、びっくりしました。
このサイトにこの間の事情が詳しく出ています。
V432 Lyr の続き 第一極小が日本で観測されました!
これの続きです。8月20日に増光を観測できたわけですが、周期が13日弱で9月2日に日本で極小を観測できることがわかり、倉敷の赤澤さんに観測を依頼しました。そうしたら他のお友達も一緒にやってくださることになり、大変に心強いことになりました。天気は幸い強い台風21号がやってくる前で、皆さん雲の通過があったりしたにもかかわらず、立派なデータをとってくださいました。
この変光星は二度極小が観測されていますが、1960年台のことで、今回の日本での極小観測は実に50年ぶりのこととなる快挙でした。
赤澤さん、水谷さん、大倉さんの観測データを一つの位相図にまとめたものです。
三人の方々のデータから得られた極小時刻はそれぞれ下記のようでした。HJDです。
赤澤さん 2458364.05980
水谷さん .05979
大倉さん .06173
水色の大倉さんの観測はRcフィルターでしたので、ひょっとしたらそのせいで、極小時刻が他のに比べてやや遅くなっているのかもしれません。
赤澤さん、水谷さん、大倉さん、観測にご協力下さってどうもありがとうございました!これからも宜しくお願いします!