lasso でDSCTの多重周期を見つける
先日lassoでASAS044106-0121.5のデータから多重周期を探したやり方について、vsoljのMLでKatさんがご注意を下さいました。
Period 04のような実装は実は極めて簡単で、1つめの周期を見つけた 時にそれを100%引くのか、部分的に引くのかなどの問題がある程度です。 Lasso はそのように順番に引いてゆく発想ではなく、全部をまとめて 解きます。
なるほど、PDMやペランソのLomb-Scargle法、Period 04では周期を一つづつ見つけて行くのに対し、lassoではある範囲の周期を全体として探していくという違いがあるようです。
ASAS044106-0121.5の場合どうもはっきりした多重周期がなさそうなので、ペランソのtutorial2で多重周期の典型的な例として上がっているV350 Pegのデータを用いてlassoで多重周期を探してみました。
> p <- seq(0.1,0.2,length=1001)
> pow <- perlasso(d,p)
> plotpow(pow,p,50)
> minper(pow,p,50, num=3)
[1] 0.1764 0.1713 0.1021
というようにはっきり多重周期が求まりました。
この星の多重周期に関する論文がここにあります。
The multiple frequencies of the delta Scuti star V350 Peg
これによると、上位2つの周期は
5.840 c/d (0.1712 d), and one at 5.668 c/d (0.1764 d)
とあり、lassoで得られた値とよく一致しています。