KaiV61 昨年12月に見つけたDSCT型の新変光星 続きです
昨日は今年9月から今までの観測データを解析した結果を書きましたが、今日は昨年12月の観測データを解析しました。昨年、今年と共通な点もありますが、随分と異なる点もあります!
昨年の観測データをフーリエ解析した結果です。
比較のために今年のを再度載せます。
共通点
上のF1=下のF2
上のF2=下のF3
と言えるので、この二つの周波数に相当する周期は多重周期として確実視出来ると思います。
また、それぞれの振幅の強さの順も共通点です。
異なる点
下のF1、F4、F5と言った2.0、1.0、4.0という周波数は上には全く出てきません。
昨年のデータをPDM解析してみた結果です。(周期0.1-1.0日)
今年のデータのを再度載せます。
随分と印象が違いますね。ただ、周期ほぼ0.5日のところに両方共一番強いピークがあります。それぞれの周期で位相図を作ってみます。
昨年のデータから
今年のを再度載せます。
昨年のデータでは長い周期の変動はほとんど見えませんが、今年のは短い周期の変動が長い周期の変動の上に載っている感じです。
下の位相図の周期が見事に半日弱なので、昨日はこの変動がひょっとしたら変光星と比較星の色の違いによるのかもしれないと思っていました。観測する時刻は毎回ほぼ同じで、観測終了間際には星の高度が低くなり星の色の違いによって変光星が見かけ上暗くなる可能性があるからです。でも、昨年のデータではそういうことが起こっていないので、今年の変動はリアルと思って良さそうです。