ASAS113804-0026.5 続き ケプラー、ASAS、観測データを組んでみた
昨晩、セバスチャンに今までの成果を報告したら、ケプラー、ASAS、お前の観測データを全部組み合わせて全部のデータに納得の行く周期を見つけろとのことです。
もう一度出発点に戻って見ました。
ASAS-3のデータをPDMを使って周期3日から4日の間で探させました。
3.4837142 d.と出ました。
同じようにKeplerのデータでやってみました。
3.4837122 d.と出ました!ほとんどASASの場合と同じです。
それだったら、Keplerのフーリエ解析ででてきた3.4851618を使う代わりに3.48371を使って位相図を作ってみよう言うことになりました。(実際にはその2倍の6.96742)
うまく行きそうです。いろいろ試行錯誤した挙句ようやくできました!
フーリエ解析で出てきた周期は変動にその成分が入っているということであって、ライトカーブの全体の変動を表しているわけではなく、ナマのdetrendしていないデータの位相図にはPDM解析で出た周期の方が良いのだろうと思われます。
ちなみにセバスチャンはこれでELL+DSCTは確定だと言っています。VSXに載っているELL+DSCTの星(7つある)で周期が7日弱のなどは今までありません。一番長い周期はNSV20695の3.394日です。
追記
今、VSXを見直したらELL+DSCTでもう少し周期が長いのがありました。
KID7337049で、ELLの周期が4.86日です。これはKeplerのデータからR.Jansenという人が2011年に見つけたものです。
https://www.aavso.org/vsx/index.php?view=detail.top&oid=252841
ケプラーのデータを解析 きれいです!
これの続きです。
Period04で周波数を15個まで探してその周期で計算したライトカーブと観測値がかなり良く合うのでもう少し周波数を探させました。
それから変動の強い周波数のdetrendの位相図を作ることにしました。
ここでちょっと面白いのは、F1とF2の二つが周期にしてそれぞれ3.5日と7日強で、F1はF2のほぼ二倍ながら完全に2倍ではないのです。
まずF1(=P: 3.4851618428464 d.)detrendedの位相図です。
F2(=P: 7.0959151462743 d.)の位相図です。
ここでF1F2を同時にdetrendしてみたらどうなるかやってみました。いわばF1 F2以外の変動を取り除いた変動です。
ただし位相図を作るための周期を何にするか問題です。F1に相当する周期か、F2か?
まず思いつくのはF2の周期です。(F1とF2の両方の変動が入っているわけですからF2の長い周期にしなければ無理でしょう。)
それで位相図を作ると。
これはダメだ!
F1の周期の2倍にしてみよう。
これは綺麗です!この位相図は何を意味するのでしょうね?まるでEWみたいに見えますが。。。
同じことを僕があしかけ3年かけた観測データでやると。。。残念ながらこんなです。。。
比較する事自体無駄なことですが、自分の観測は一体なんだったのだろう。少々がっくり来ます。。。
周期不明の食変光星V563 Her の周期を探そう 続き
これの続きです。
一昨日の夜、久しぶりに晴れました。薄雲がある上に月も明るいので空全体が相当明るいのですが、23時半にあるはずのV563 Herの極小をとにかく観測してみました。ようやく極小時ごろに隣の家の屋根上に出てきたので観測開始。15等台と暗く、空が明るいのでスキャッターはひどいですが、極小後からの増光をはっきりと捉えられました。Hoffmeisterの2回めの極小観測が1964年だったので、おそらく53年ぶりの観測になるでしょうか?2時頃には完全に曇られてしまいました。
3月に見つけた周期がそれほど外れていないことが、今回の観測で検証できました。これから何度か第一、第二極小を観測して周期と元期をもっと正確に求めることが課題です。周期が6日あまりなので第一極小の次のチャンスは5月12日夜半すぎ。(11日から12日かけて)(第二極小は明日8日夜。天気は悪そう)
ASAS113804-0026.5のケプラーデータがあった!すごい!
セバスチャンからメールでこの星のケプラーデータがあるよと教えてくれました。
全体で80日弱の観測です。
このライトカーブをパッと見た時には、あ2晩ぐらいの観測だと思ったのですが、80日間の連続観測です。昼も夜もないし、空に雲はないし、こんな観測が出来るとは羨ましいです。
このデータをまずPDMで解析してみました。
周期0.01から0.1の範囲で周期0.02..が出ました。位相図。
追記 これを書いてから考えたら、ケプラーは0.02日ぐらいの間隔で観測しているのでその周期が出てしまったようです。
周期1日から10日の範囲でPDMで解析してみました。6.97..日という周期が出ました。
これはASASデータでも見つかっていた周期で、その位相図は、上とほとんど同じものができました。
ケプラーデータを今度はフーリエ解析してみました。
最初に出て来るスペクトルです。
ここからF15までやってみました。僕が見つけた周期とかなり合っています。
ところどころ違うのもありますが。
ここまでやってライトカーブに計算したカーブがどのくらいの合うか見てみました。
見事ですね!これの凹んだあたりを拡大してみると。
もう嫌になってしまう。すごい精度です。ただ連続測光という点ではこれはかなりまばらで、0.02日ぐらいの間隔です。
Period04を使ったフーリエ解析でPTS (periodic time shift) オプションを使う効果
昨日PTSを使った場合に見つかる周波数が変わったと書きましたが、グラフにしたほうがその効果、変化がわかりやすいかと思い作成しました。
周波数対amplitudeのグラフというのはライトカーブのスペクトルに当たるわけですね。
PTSなしの場合のスペクトル。
PTSありの場合のスペクトル。
10c/d以上の部分だけ拡大すると。
PTSなし。二つの周波数が同じ強さで突出しています。
PTSあり。一つだけが突出しています。
違いがはっきりわかるでしょうか?
ASAS113804-0026.5の「Periodic time shift」を使用したフーリエ解析
すでに先日ブログに載せた最初のフーリエ解析の結果です。
F9の16.3359がF4の16.27595とたった0.06弱しか違わないので、F9はperiodic time shiftのためでリアルではない可能性があるということで、expert modeでPTSの公式を使ったフーリエ解析をしました。
その結果を載せます。
F1からF8までの周波数は上の表とほとんど変わりませんが、amplitudeでは例えばほとんど同じ強さだったF2とF4が、F4は強くなり、F2は弱くなり差がはっきりしました。
F17以降が新しく計算しなおして見つかった周波数です。
周波数が10以上、周期にして0.1日以下で見つかった周波数とamplitudeをグラフにしました。強い順にF4 F2 F13 F19 F17 F18 F20 F22 です。
周波数10以下、周期にして0.1日以上のグラフです。圧倒的にF1が強いです。
PTSで見つかった周波数は上記の表中一番上PTSFとある0.0088 c/dで、周期にして113.5日です。この周期が物理的に何を意味するのかはわかりません。
下は表の全部の周波数とamplitudeをグラフにしたものです。
Period04のexpert mode
Osmさんが早速エキスパートモードでPTSに切り替えるやり方を教えて下さいました。どうもありがとうございました!
その結果は次の機会に載せることにして、昨日のフーリエ解析の結果から作った位相図を載せます。2番めからの位相図、どれも同じように見えますが、周期と振幅が異なるのです。
F1のdetrended これが出来るのを長いこと待っていました!やっと3シーズン目でできた。観測した回数は延べ29回です。
F2のdetrended
F4のdetrended
F7も十分のamplitudeがあります。