muttenz's blog

スイス星空だより

StmV07とItohV01の2つの変光星をVSXに登録

もうかれこれ2ヶ月くらいでしょうか、秋田の佐藤さんと伊藤さんお二人から変光星を発見したのでVSXに登録を出来ませんかと頼まれました。佐藤さんのはミラ型で調べたらVSXはもちろん、ASASSN Variable Stars Databaseにも、470万の星を含むATLASカタログにも記載されていません。完全に単独発見です。それでもASASSNには数年前からのデータ、減光部分ばかりですが、ありました。下図の一番右の緑は佐藤さんのデータです。

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全部組み合わせて位相図を作りました。

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この変光星の周囲にはいっぱい他の星もありその影響をASASSNデータから取り除くのが結構大変でしたが、無事にVSXに登録されました。

https://www.aavso.org/vsx/index.php?view=detail.top&oid=844789

 

伊藤さんの発見された変光星は周期は短く変光範囲も狭い、食変光星でした。こちらはVizieRで調べたらATLASにすでにエントリーがあり、しかも周期やタイプが求められていました。伊藤さんの観測データで位相図を作るとはっきりとEWのものとわかり、ATLASのタイプもあっていると判明しました。

これがAPASS、ASASSNと伊藤さんのデータを組み合わせた位相図です。

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正式名は前回の記事に書いたように、この場合はATLASが発見者で、そのカタログにある名称が正式名となり、ATO J316.0268+46.4900となりました。参考名としてItohV01も登録しました。

https://www.aavso.org/vsx/index.php?view=detail.top&oid=844806

 

このようにお二人の変光星発見をVSXに登録でき、お二人にも喜んで頂けて私も嬉しいです。おめでとうございました!