muttenz's blog

スイス星空だより

KaiV87の第一極小と、第二極小への減光が受かった

KaiV87は2年前にV583 Cygの観測中に見つけたEAの変光星です。

以前にも書きましたが、VSXには記載なし、ATLASではDubiousの分類で記載の周期は完全にハズレです。しかしおそらく他のサーヴェーでももう発見されていることでしょう。

発見以来の観測で位相図はかなり完成しているのですが、第二極小がはっきりしません。どうもフェーズ0.5より少し手前のようなのです。つまり弱い楕円軌道を描いているようです。

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昨年までの観測による位相図

この位相図の要素による予報では、12日の早朝に第二極小があるはずでした。果たして昨晩の観測で第二極小への減光が受かりました。

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左の方で第一極小が8月9日に受かり、右の方で第二極小への減光が12日早朝受かりました

と同時に新変光星が見つかりました。

VizieRには変光星としては記載されていません。

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昨晩の観測(右の方)でははっきりと周期の短い小さな変動が受かっています。

周期などまだ算出していませんが、ライトカーブからの印象はELLかと思います。